【シューズクロークの基本】ポイントをわかりやすく解説|間取り紹介

Step❶ 家をつくる

「玄関にいつも子供の靴が散乱してて気になる」

「急な来客でも慌てないように、常に玄関をスッキリさせておきたい」

こんなふうに思ってませんか?

実はわが家がウォークスルーのシューズクロークを計画したのも、こういう問題意識が出発点でした。

この記事では実際の間取り図を参考に、満足度の高いシューズクロークづくりのヒントをわかりやすくお伝えします。

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仕様

まず前提として、シューズクロークの基本仕様について解説していきます。

ドア

シューズクロークのドアは、来客が少ないときなどは開けたままにしておくことも想定されます。なので、開き戸だとちょっと使い勝手がわるいんですよね。

開け閉めのときには、ほかの人の動線のじゃまにならないように計画する必要があります。

開き戸だとほかの人が玄関やシューズクロークを通るときに、ぶつかるおそれがありますよね。

(出典:HOUSEリサーチNOTE)

  

というわけで、シューズクロークのドアは「引き戸」が一般的です。

じゃあ、いっそのことドアはないほうがいいのでは?

実際うちの地域の一条展示場はドアなしでしたし、ドアをつけていないご自宅をWebで見たこともあります。

ドアをつけないメリットは、開け閉めの手間がなくなるので使い勝手がよくなること

そしてもう一つは収納が増えることです。というのは、ドアの引き込みスペースを収納に使えるんですよ。

デメリットはクローク内がお客様から丸見えになること。常に整理できてればいいんでしょうが、その自信がないわが家は引き戸を採用しています。

来客が少ない、整理に自信がある、あるいは雑然としたクローク内を見られても気にならない心の強い方wは「ドアなし」を検討してもいいかもしれません。

シューズクローク内に窓をつけるかどうかは、純粋に好みでいいと思います。自然光が入った方がいいという人はつけましょう。

迷っているのなら…もしわたしなら敢えてつけません。窓の断熱性は壁よりもグッと落ちるので。

窓をつける場合。

シューズクロークの窓は頻繁に開け閉めしないので、FIX窓が定番です。わが家でも、いちばん細いFIX窓を採用しています。

FIX窓については知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。

さて。ここでお伝えしたいことが1つ。

ご存じない人が多いかもですが、「2帖未満のシューズクロークの窓はオプション」です。

正確に言うとシューズクロークに限らず、2帖未満の部屋には、標準で窓はつきません。(ただし書斎は例外)

窓のオプション代については大きさにもよりますが、シューズクロークにそんなに大きな窓はつけないでしょうから3~5万円程度でしょうか。

ここで「オプション代がかからないようにする裏技」をお伝えしておきます。

ウォークスルーのシューズクローク(大き目)を計画している方が使える裏技になります。

まずわが家の間取りを見てください。

通常は左の図面のようにシューズクロークの広さは1.5帖とみなされます。この場合、窓はオプションになります。

ですが右の図面のように、上がり框より左の部分もシューズクロークとみなしてもらえれば、2帖をこえます。

タレ壁をつけることで、そこまでが続きの1部屋とみなされます。すると2帖以上の部屋になるので窓はオプションにはならないんですよ。

わたしはここに垂れ壁ができることはまったく気になりませんでしたし、垂れ壁なら将来ロールスクリーンをつけることもできるな、とも考えました。

が、もし垂れ壁が気になる場合は、いさぎよくオプション代を払って窓を計画しましょう。

クロス(壁紙)

クロスのサンプルを見てると「ど真ん中」のお気に入りが見つかって、「どこかに使いたい!」と思うことがあります。

でも旦那さん(奥さん)に見せても、ピンときてなさそう…

そんなときLDKの大きな面積に採用するのはイメージと違った場合のダメージがハンパなくて、ちょっとコワいですよね。

シューズクロークなら人に見せる場所ではありませんし滞在時間もLDKと比べてぜんぜん短いので、万が一イメージと違ってもダメージは限定的です。

皆さん、お気に入りの壁紙があったらシューズクロークでプチ冒険してみてはいかがでしょう。

ナノイー

ナノイーは天井埋め込み型のPanasonic製の脱臭機です。標準で3か所まで設置できます。

シューズクロークは、ナノイーの消臭効果を最大限発揮させるのにおすすめの場所です。

ナノイーの設置場所については、こちらで解説していますので興味ある方はどうぞ。

照明・スイッチ

玄関ホールとシューズクロークはセンサーライトに最適です。出入りのときは荷物を持っていることが多いので、ON/OFFが自動のセンサーライトにするとすごく便利。

センサーライトについては、こちらで解説しています。

スイッチは通常、上がり框のところの壁にまとめて設置されます。

上がり框(あがりがまち)ってココのことだよ

(出典:株式会社松美装)

でもここの壁は靴を脱いだり履いたりするときに手を置くところなので、なるべくスイッチは設置したくないんです。

そこでわが家では、スイッチを移動しています。上がり框のところの壁から土間の壁に移動したスイッチは3つ。

ナノイー警報はつけっぱなしなのでON/OFFの操作はしません。

将来用EVスイッチもON/OFFの流れをシミュレーションすると、上がり框付近に設置する必要がないことがわかりました。

まず玄関先に停めたEVに充電器をつないで、玄関からシューズクロークに入りスイッチをONにするという流れなので土間の壁でOK。

間取り紹介

サイズ

わが家のシューズクロークを紹介します。

広さは2.25畳(横3マス✕縦1.5マス)と広めにとりました。ウォークスルーにして、家族用内の玄関にしています。

先ほども解説しましたが、収納はウォークスルーにしない(=壁にする)ほうが大きく取れます。

言い換えるとウォークスルーにして内玄関をつくることは、収納を犠牲にしているということです。

ですから使い勝手が悪くて、将来使われなくなる内玄関をつくるくらいなら、割り切って壁にして収納を増やすことをおすすめします

そうならないためのコツが2つ。

その1。内玄関の上がり框の幅を確保しましょう

1マス分は確保してください。確保できないなら内玄関はつくらないほうがいいです。狭いと結局、表玄関から出入りするようになってしまいます。

1マスの有効内寸は下の表の通りです。

1マスの内寸内寸の計算
i-smart 790mm 910mm(壁心)-120mm(両側壁厚)
グランセゾン 760mm 910mm(〃)-150mm(〃)

その2。内玄関を通る動線(家族動線)の方を短くすること

人はどうしてもラクなほうラクなほうに流れます。LDKに出入りするのに、内玄関を通る家族動線の方が長かったら使わなくなりますね。間違いなく。

収納

シューズクロークの収納といえば自在棚が定番です。そんな中、わが家では3マスぶっとおしのハンガーパイプを計画しました。

実は3マスを「自在棚(1マス)」+「ハンガーパイプ(2マス)」に分ける別案(右の図面)もありました。

ただそれだと、上がり框に壁ができてしまうんですよ。

上で解説したように、使い勝手を考えると「上がり框の幅はなるべく広く」がセオリーです。

というわけで壁が発生しない「3マスのハンガーパイプ」を計画(左の図面)しました。

図面の青のスペースには無印良品のスタッキングシェルフを置きます。子供が小さいうちはランドセルや学校用の荷物置きです。

大きくなったら別の使い方をするかもしれません。造り付けの自在棚は設置しないほうが、将来のライフスタイルの変化に応じて柔軟に使えます。

ホスクリーン

皆さんご存じの物干し竿を引っ掛ける「ホスクリーン」。標準で3か所まで設置できます

だから脱衣室の物干し竿の両端に利用しても、あと1か所どこかに設置できるんですよね。

わが家ではシューズクロークに設置してます。図面では「物干金物」となってます。

濡れたコートや消臭スプレーした上着なんかを、ハンガーのまま「チョイ引っ掛け」するのに便利。

実際に生活してみたらあまり使わないというときは、取り外しておけるので邪魔になる心配もありません。

まとめ


✔シューズクロークのドアは引き戸にする。「ドアなし」の方がいい場合もあり。

✔2帖未満のシューズクロークは窓がオプション。オプションにしないための裏技あり。

ナノイーを設置しよう。シューズクロークは消臭効果が期待できます。

✔荷物を持っての出入りが多いシューズクロークは、センサーライトがおすすめ

✔ウォークスルーの場合は、上がり框を最低1マス確保すること。家族用玄関の動線は短く!が鉄則。

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