【一条工務店の断熱材】デメリットある?劣化・カビの心配は?

Step❶ 家をつくる

「一条工務店は断熱性能が高いですよ。」展示場で断熱材の見本を見ながら、営業さんからそう説明を受けた記憶があります。

「そう言われればそうかも」と思う反面、そもそも断熱材ってどんな種類があるかも知らないしなあ..というのが正直な感想でした。

そこで、この記事ではこんな方に向けて書いています。

「断熱材ってどんな種類があるの?そのメリット・デメリットは?」
「i-smart、セゾン系では、それぞれどんな断熱材が使われてるの?」
「断熱材の劣化やカビの心配はない?」

スポンサーリンク

断熱材の種類|メリット・デメリット

断熱材の材質メリットデメリット対象商品
グラスウール安価(広く普及)
耐火性が高い
湿気に弱い
EPS(1号相当)断熱性が高い(グラスウールの1.2倍)
湿気に強い
耐火性が高い
やや高価セゾン系
高性能ウレタンフォーム断熱性抜群(グラスウールの2倍)
湿気に強い
高価
耐火性が低い
i-smart
主な断熱材比較

一般的に広く使われているのがグラスウールです。グラスウールに比べて、高性能ウレタンフォームは2倍、 EPS(1号相当)は1.2倍の断熱性があるとされてます。

断熱性が高いということは、冬は暖かく、夏は冷たい家の中の快適な空気が外に逃げにくいということですね。こういう家は、光熱水費が低くなり、快適性がアップします。

省エネ・快適性は、「断熱性+気密性」のセットで本来の効果を発揮します。気密性については、こちらの記事が読まれています。 

高性能ウレタンフォームは、価格が高いことや、耐火性が低いことがデメリット。耐火性については、一条工務店では、壁・天井に火に強い石膏ボードを使用したり、壁・天井内部に火の通りを防ぐ「ファイヤートップ材」を施工するなどして、しっかり対応されています。

なので、「高断熱性」「湿気に強い」というメリットのほうがはるかに大きいですね。

i-smartの断熱材:高性能ウレタンフォーム

断熱材の厚さ

i-smart、i-cubeの断熱材の材質は、高性能ウレタンフォーム。断熱材は外壁だけではなく、天井と床にもしっかり入っています。断熱材の厚さは場所によって違います。

特に外壁は、一条工務店が「外内ダブル断熱構法」と呼んでいるオリジナル構法。140mm+50mm=190mmもの厚さになります。

どの断熱材をどれくらい使うかは工法とも関連してきます。一条工務店の商品を工法別に分類したもの。

枠組工法は、面で支えるので耐震性が向上します。一方、軸組工法は「在来工法」ともよばれ日本家屋で以前から用いられている工法で、枠組みと比べると自由度が高くなります。

工法商品建築材
枠組工法
(面で支える)
i-smart、i-cube
i-pallete
2✕6(38mm✕140mm
2✕4(38mm✕89mm)
軸組工法
(筋交いで支える)
セゾン系、ブリアール、百年4寸柱(120mm✕120mm)

内断熱に140mmの断熱材を使えるのは「2✕6工法」だからこそ、なんですよね。「2✕6工法」 について次の章でおさらいします。興味がない人、そんなの知ってるよ、という人は読み飛ばしてください。

「2✕6工法」とは

ツーバイフォー(2✕4)っていうのはよく聞くけど…でも (2✕4) もよくわからないな…以前はそう私も思っていました。「◯✕◯」の意味は建築材の大きさです。

2✕4 ⇒「2インチ✕4インチ」の大きさを建築材を使用
2✕6 ⇒「2インチ✕4インチ」の大きさを建築材を使用

ということです。縦・横の寸法はこの図のとおり。ちなみに、i-smart、i-cubeは2✕6材を使っています。

(出典:セキスイハイム

「ちょっと待って、1インチ=2.54cm だから(2✕6)は(5.08cm✕15.24cm)では?」と思われた方。鋭いですね。

そうなんです。 確かに(2インチ✕6インチ)=(5.08cm✕15.24cm)なんです。が、これは製材時の寸法。JAS規格に合わせるため含水率を19%以下まで乾燥させ、表面をきれいにカンナがけした仕上がりは 「3.8cm✕14.0cm」 になります。

断熱材の入れ方

(出典:suumo

縦長材の「2✕4材」または 「2✕6材」がいくつか並んだ、その間に断熱材が入ります。

断熱材と木材の断面を見ると下の図のようになっています。 右側の外内ダブル断熱工法が一条工務店ですね。左の図はグラスウールを使った一般的な住宅です。

この図を見ると、 内断熱に140mmの断熱材を使えるのは「2✕6工法」だからこそ、の意味がわかるのではないでしょうか。

(出典:一条工務店HP)

セゾン系はEPS

断熱材の厚さ

セゾン系では、EPSが120mmの厚さで施工されます。

EPSとは「Expanded Poly-Styrene」の頭文字で、日本語では「ビーズ法ポリスチレンフォーム」。こう書くと難しいのですが、単純に「発砲スチロール」と考えてもらっていいと思います。

断熱性が高い順に、特号→1号→2号→3号→4号に分類されます。

断熱材の劣化・カビ

結露

壁の中で結露が起こり、結露水が断熱材を濡らしてしまって、断熱材にカビが生える….。こんなふうに、結露(湿気)が原因になって断熱材が劣化したり、カビたりします。建物の傷みや、カビによるアレルギーの原因になる場合もあります。

先ほどの表をもう一度ご覧ください。一条工務店が使うEPS、高性能ウレタンフォームは、ともに湿気に強い材質です。これは非常に大きなメリットです。

というのは、家具や備品と違って、壁の中の断熱材は劣化したから交換するのは現実的に無理ですよね。長年暮らす中で、断熱材が湿気で劣化しないというのは大きなポイント。

断熱材の材質メリットデメリット対象商品
グラスウール安価(広く普及)
耐火性が高い
湿気に弱い
EPS(1号相当)断熱性が高い(グラスウールの1.2倍)
湿気に強い
耐火性が高い
やや高価セゾン系
高性能ウレタンフォーム断熱性抜群(グラスウールの2倍)
湿気に強い
高価
耐火性が低い
i-smart
主な断熱材比較

防水シート

壁の中に湿気が入らないよう、防水シートが注意深く施工されていれば、なお断熱材の結露のリスクを減らせます。一条工務店ではこの図のような仕組みになっています。

(出典:一条工務店HP)

ポイントは透湿防水シート。これが壁の中に発生する結露への対策になります。

さらに一条工務店のエアーフローシステムは、外壁材と透湿防水シートの間に通気層を設けることで風の通り道をつくり、結露を防ぎます。

【まとめ】断熱材

i-smartの断熱材は、高性能ウレタンフォーム(一般的な住宅で用いられるグラスウールの2倍の断熱性)

セゾン系の断熱材は、EPS=断熱性の高い発砲スチロール。(グラスウールの1.2倍の断熱性)

・高性能ウレタンフォーム、EPSともに湿気に強く、結露によるカビ・劣化のリスクは小さい。(大きなメリット)

・断熱材の持つ特質だけではなく、防水シートや、エアーフローシステムなど工法でも結露対策に工夫が加えられている

error:Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました