床暖房を使っている皆さん、操作パネルの設定ってむずかしくないですか?
「通常運転」とか「タイマー運転」とか「セーブ温度」とか「まいにちタイマー」とか…説明書読んでもよく分かんないんですけど…。
でも皆さんが機器の操作に弱いのでも、理解力が足りていないでもありません。ぶっちゃけ、この操作パネルにユーザー目線が足りないんです。
最初にお断りですが、今回の解説は、操作パネルの型式「CMR-2631」に関するものです。
ほかの型式の方は、参考になりそうなところをつまみ食いしてください。
運転の種類は3つ
まずは運転の種類が3つあることを理解しましょう。
下の図の縦軸が「床温度」、横軸が「時間」。
いちばんエコな「②まいにちタイマー運転」をメインにするのがコツ。
順に解説していきます。
「①通常運転」は、床温度を一定にキープする運転方法。
ほったらかしでも床温度を一定に保ってくれるので楽な運転方法。
なのですが、この運転方法は電気代がかかるので、通常運転をデフォルトにするのはおすすめできません。
終日天候が悪く寒いときなどに、サブで使いましょう。
「②まいにちタイマー運転」は、24時間を「高めの温度」と「低めの温度」に分けてメリハリをつける運転方法。この運転をデフォルトで使うので、まずは、これさえマスターすればOK!
この運転方法をデフォルトにする。夜間の安い電力を有効に使えるので、電気代が節約できます。
「③入/切タイマー運転」は、指定した時刻に床暖を「入る/切る」する運転方法。
この運転方法は使っていません。というのも「まいにちタイマー運転」で代用できるので。「入/切タイマー運転」の操作は覚えなくてもOK。
実際のところ…この冬で床暖3シーズン目ですが、ぶっちゃけ、「まいにちタイマー運転」しか使ってません^^;
「まいにちタイマー運転」のマスターが重要
ということで、「まいにちタイマー運転」の設定方法をマスターしましょう。
「まいにちタイマー運転」は「高め」「低め」の2つの温度を時間帯で使い分けて、メリハリをつける運転方法。
まず、つまずくのが2種類の温度「通常温度」と「セーブ温度」っていったい何なのか?です。下のように理解しましょう。
「通常温度」→高めの床温度
「セーブ温度」→低めの床温度
次に、具体的な設定方法を、順に解説していきます。
「通常温度」と「セーブ温度」を設定する
まず、「通常温度」と「セーブ温度」を何℃にするかを設定します。
① 「まいにちタイマー」ボタンがOFF(ランプ消灯)になっているのを確認。
②「ゾーン切換」ボタンを押して設定するゾーンを選択。
③ 「△温度▽」 ボタンを使って「通常温度」を設定。
④ 「タイマー設定」ボタンを3回押して「セーブ温度」を表示させる。
⑤ 「△温度▽」 ボタンを使って「セーブ温度」を設定。
⑥ 最後に「確定」ボタンを押す。
ここで、「タイマー入」画面になりますが、気にせず次のゾーンB~Dの設定を①から繰り返す。
⑦ 「まいにちタイマー」ボタンを押してセット。(ランプが点灯します)
通常温度とセーブ温度の「時間帯」を設定する
つぎに、「通常温度」と「セーブ温度」を、それぞれどの時間帯に割り振るかを設定します。
①「ゾーン切換」ボタンを押して設定するゾーンを選択。
②「タイマー設定」ボタンを押すごとに表示が順に(下左の写真を参照)切り替わるので、「タイマー1」を選択。
タイマーは2種類設定できますが、まずはタイマー1だけでOK。
③「◁戻り・送り▷」「△温度▽」を使って、通常温度(高め)にする時間帯と、セーブ温度(低め)にする時間帯を30分単位で設定。
丸い時計版表示では、通常温度(高め)は二重目盛り、セーブ温度(低め)は一重目盛り。
④「確定」ボタンを押す。
ここで、表示が「タイマー2」に切り替わりますが、気にせず次のゾーンB~Dの設定を①から繰り返す。
Q&A
Q1. 通常温度設定のコツは?
電気代の安い夜間を「通常温度」に、電気代の高い昼間を「セーブ温度」に設定すること。
わが家の電気プランは「22~翌8時」が安いのでこの時間帯を「通常温度」に、それ以外の時間帯を「セーブ温度」にしています。
時間帯の設定は、暮らしながら生活リズムにあわせてカスタマイズしましょう。
20時からが家族団欒の時間なので、通常温度を「20~翌8時」に設定するとか。
Q2. 床暖房初日の注意点は?
シーズンの床暖房使い始めは、電気代がいちばんかかるので要注意。
自動車でもそうですが、初動ってエネルギーを使うんですよね。
必ず、電気料金の安い深夜帯に稼働を開始しましょう。
初日は床温度を高めに設定して、朝まで一気に温めるのがコツです。
私は、ずばり「28℃」に設定してます。
Q3. 「まいにちタイマー運転」だと時間帯で床温にムラがでない?
「まいにちタイマー運転」は時間帯で、床温度にメリハリをつける運転方法でした。
それだと、床温度にムラがでるのでは?
下の図を見てください。
昼間は日射取得があるので、この時間帯の床温度を下げても温度ムラがでないんです。
太陽の日射熱は「無料で手に入るエネルギー」。1間幅の掃出し窓から取り込める熱量は、こたつ1台分に相当します。
逆に言うと、悪天候で昼間の日射取得が期待できないときなどは、終日一定温度で床を温める「通常運転」を行う手もあります。
が、メンドウなのでわが家ではまいにちタイマー運転しか使っていません。
熱損失の面からも考えておきましょう。
家の中の熱は、天井・壁・窓・床から逃げていきます。
ちなみに断熱性が高い家は、この熱が逃げるスピードがゆっくり、ということ。
熱が逃げるのは昼間よりも、外気温が下がる夜間の方が大きくなります。
ですから、夜間の床暖を高くすれば「室温」が一定になるんです。
このように日射取得と熱損失、そして電気代を考えると、床暖は「夜間高く 昼間低く」が理にかなっていることがわかります。
まとめ
✔ 運転方法は3つあるが、まいにちタイマー運転を使う。
✔ 電気代の安い夜間は「通常温度」に、電気代の高い昼間は「セーブ温度」に設定する。
✔ 電気代を節約するため、契約している電気でどの時間帯が安くなるのかをしっかり確認しておく。
(全館床暖房の電気代については、こちら👇でも解説しています。)