この記事は、こんな方に向けて書いています。
・耐震性の基準が知りたい
・2倍耐震やミッドプライウォールについて知りたい
耐震性を表す等級とは?
耐震性をあらわす基準に「耐震等級」があります。下の表が、耐震等級をまとめたものです。
等級 | 説明 | 耐震性 |
---|---|---|
1 | 建築基準法の最低基準/一般住宅レベル | a |
2 | 学校など災害時の避難所レベル | a×1.25倍 |
3 | 消防署など災害時の防災拠点レベル (一条工務店:全棟で標準施工) | a×1.50倍 |
4 | a×1.75倍 | |
5 | いわゆる「2倍耐震」 (一条工務店:オプションで採用可) | a×2.00倍 |
「等級1」の建築基準法の最低基準とは、「震度5強程度でほとんど損傷しない、震度6強程度で損傷は受けるが倒壊しない」程度です。
一条工務店では全棟、標準で「耐震等級3」になります。これは、消防署や警察署など災害時の防災拠点レベルと同等の耐震性です。
学校や病院などの避難施設が耐震等級2の場合は、耐震性だけを考えれば、非難しないで自宅にいた方が安全ということになります。
ふつう、耐震性の等級といった場合は「1~3」だけです。が、一条工務店の「超」高耐震性商品を説明するために耐震等級4~5を追加したのが上の表です。
ほかのメーカーでも、業務用施設への導入例はあるようですが、2倍耐震を一般住宅にオプション設定しているのは、一条工務店だけになります。
一条工務店で、「2倍耐震」を採用する場合のオプション代は3,000円/坪です。
ちなみに、「耐水害住宅」の場合は全棟「2倍耐震」が標準適用になります。耐水害住宅のオプション代(注水型15,000円/坪、浮上型30,000円/坪)を払えば、もれなく2倍耐震がついてくるということです。
なお、この耐水害住宅の坪単価は、2020秋の発売時の単価です。現在は、あがっているかもしれません。
構造:耐震等級3
面で支える
では、一条工務店では、どうやって「耐震等級3」を実現しているのでしょうか?答えは、「点」で支える構造ではなく、「面」で支える構造です。
耐力壁を増やす
一条工務店では、ほかのハウスメーカーと比べると、間取りの自由度が小さいといわれます。その原因の一つが「耐力壁」の多さです。
ここをドアにしたい、廊下にしいという間取りの希望があったとしても、耐震性を確保するために壁にする必要がある場合が、ほかのハウスメーカーと比べて多くなります。
また、耐力壁の多さだけではなく、壁自体も横からの力に強いものになっています。
釘を増やす
3つ目は、釘の数です。一条工務店では、使用する釘の数は基準の2倍以上になっています。かつ釘の長さも基準の1.5倍です。
構造:耐震等級5(ミッドプライウォール)
「耐震等級5」、いわゆる2倍耐震を実現する構造が、ミッドプライウォール(MPW=Midply Wall System)です。
ミッドプライウォールはカナダで開発された工法で、海外では4階建て以上の木造建築物などに採用されています。
構造用合板を、両側から「たて枠」で挟んで釘で打ち付けます。したの写真のような構造体が、壁の内側に施工されます。
これによって、「ねじれ」や「ゆがみ」が小さい、地震に強い壁になります。
まとめ
最近、東北の太平洋沖での地震がたびたびあります。また、南海トラフで直下型の大地震が30年内に70%の確率で発生するといわれています。
今後、他のハウスメーカーも耐震性強化を図ってくるかもしれませんが、現時点では、地震対策の最適解は、一条工務店で建てるということになりそうです。