床暖房の電気代を抑えたいけど、ノウハウが分からずモヤモヤしている方へ。
節約のポイントとなる「床暖3原則」は、以下のとおり。
・床暖ONは必ず深夜電力で
・室温19℃を切ったら床暖ON→室温21℃ をキープ【個人差あり】
・深夜帯は「昼間+2~3℃」で設定
以下、詳しく解説します。
なお、我が家の2022年のリアルな電気代をこちらで公開しています↓
床暖ONは必ず深夜電力で
寒くなって床暖房の運転を開始するときは、必ず電気代の安い深夜帯に始めましょう。
深夜帯の時間(○~○時)は電力プランによって違うので、電力会社との契約を確認のこと。(ちなみに我が家は、22時~翌朝8時です。)
床暖は車と一緒で「動き始め」がいちばんエネルギーを使うので、電気代が高い日中にスイッチを入れてしまうと、けっこう電気代が跳ね上がります。
床暖房のいろはの「い」ですので、覚えておきましょう。
室温19℃を切ったら床暖ON…
いつ床暖を入れるのかは、住む人の暑がり・寒がりもあるので一概には言えません。
と言うと見も蓋もないので、我が家の場合を参考までにお話します。
うちでは、室温が19℃を切ったら床暖ONにして、室温21℃をキープするように床暖の温度設定をしています。
どの部屋の室温を測るか悩むところですが、家族が過ごす時間が一番長いLDKの室温で判断するのがベストです。
ただやはり、「床暖いつから?」問題は、個人の好み(暑がり、寒がり)が大きいです。家族の中でも違いますしね。
我が家は妻が寒がりなので、わたしがあと一週間は床暖なしで大丈夫っていうときでも、スイッチ入れよう!という相談(というよりプレッシャー)があります。
そうなると、電気代もったいないな…と思いつつ、ここで妻に我慢を強いても電気代以上に失うものがありそうなので^^; 渋々スイッチを入れる訳です。
このように暑がり・寒がりの個人差や、どこまで電気代をかけられるかという家計の状況や、さらには夫婦のパワーバランスまで(笑)、複合的な要因によってその家の設定温度が決まることになります。
結局のところ、大事なのは温度設定を微調整しつつ、PDCAをまわしながら手探りで最適温度をさがしていく、という姿勢だと思ってます。
深夜帯は「昼間+2~3℃」で設定
賢く省エネするための温度設定のコツは、料金が安い深夜電力をうまく使うことです。
料金プランによっては、深夜の電力料金が日中の半額程度にまでディスカウントされている場合もあります。
深夜に安い電力でグッと室温を上げておいて、翌日の深夜までキープする、を繰り返すイメージです。
一条ハウスは気密断熱性が高いので、高い室温を長い間キープできます。
具体的には、深夜の温度を昼間より2~3℃高く設定します。
昼間が24℃だったら、夜間は26~27℃、というように。
時間別の料金単価は契約プランによって異なります。どの時間帯が安くて、どの時間帯が高いのか契約したプランをしっかり確認しておこう。
お得な節約法
普段使わない部屋は1~2℃下げる
一条工務店の床暖房は細かくゾーニングできて、ゾーンごとに温度設定が可能。
普段使わない部屋の温度設定は、ほかのゾーンよりも1~2℃下げておくと電気代が節約できます。
ただし、あまり下げ過ぎるとその部屋からヒンヤリした空気が流れてくるので温度差は適度に。
わが家では、普段使わない部屋は2℃下げています。
玄関だけほかのゾーンより4℃下げています。
外から入ってくると室温がそれほど高くなくても十分暖かく感じられるし、滞在時間も長くないので、リビング並みにぽかぽかにするのは電気代の無駄です。
玄関のほかには、2階(寝室と子供部屋があります)の設定温度を2℃下げています。
・寝室を暖め過ぎると寝苦しい
・暖かい空気は階下から階上に流れる(特に吹き抜けがあると2階には暖気が流れ込む)
という理由からです。
床暖とシーリングファンは一緒に使わない
LDKの吹き抜けにシーリングファンを設置しているご家庭も多いと思います。我が家も、ブラックのシーリングファンを付けました。
冬にシーリングファンをまわすと、じんわり発熱している床の暖気を攪拌して上に巻き上げてしまうので逆効果。
冬場はシーリングファンは使わないようにしましょう。
ヘッダーボックス前は暖かい
床暖房のパイプが詰まているヘッダーボックス前は、1~2℃高くなります。
暖かいメリットを活かして、間取りによっては、ヘッダーボックス前で身づくろいするとか、子供を遊ばせる、なんていうこともいいかもしれませんね。
温度計を準備する
温度計なしで床暖を最適化しようとするのは、体重計なしでダイエットしようとするようなものです。
家の中を快適に保つには、まずは温度・湿度の現状を把握するところから。
引き渡しのときに一条工務店からもらえる温湿度計がありますが、数値がイマイチ正確じゃないし、オブジェとしてもイマイチなので、わが家では仕舞い込んでます^^;
せっかくプレゼントされた温湿度計なのでそのまま使うのもアリですが、温度・湿度管理をしっかりしたい人は高性能の温度計を購入した方がストレスがありません。
高性能といっても、3,000円もあれば買えますので。
わが家で使っているのは、多くの一条オーナーが使っている下の定番商品。
設置場所は、一条ハウスは室温のばらつきが少ないので好きな場所でOK。迷ったら家族が一番時間を過ごすリビングがいいでしょう。
ただし煮炊きの熱や蒸気の影響を避けるため、キッチンからは離したほうが無難。
温度計を3点紹介しておきます。
それぞれの商品の長所は、
・タニタ・・・低価格、ブランドに定評
・Switch Bot・・・スマホと連携あり
・A&D・・・絶対湿度の表示あり
おすすめは、3つ目のA&Dです。理由は、絶対湿度の表示があると湿度管理にとても役立つから。
・温度 20~22℃
・絶対湿度 9~11mg/㎥
を目安に室内環境を整えるのがコツ。快適すぎて、冬に家から出られなくなります。
ちなみに、湿度管理は夏場も超重要です。
絶対湿度について知りたい方はこちらをどうぞ。
(耐水害住宅の方)基礎の通気口を閉じる
対水害住宅は、基礎部分に通気のための設備が数か所設置されます。
レバーで簡単に開閉できるつくりで、「開」にすると基礎部分に風が入って通風できます。通常は「開」モードでOK。
ただし、床暖を使うときは暖房効率が落ちるので、「閉」モードにすることをお忘れなく。
床暖房「ON」と、基礎通風「閉」はセットで覚えておきましょう。
全館床暖房のメリット・デメリット
実際に暮らして感じるメリット・デメリットを改めてまとめてみました。
メリット
一条工務店の全館床暖房は浴室やトイレそして寒冷地では玄関の土間まで、基本的には収納と階段以外はぜんぶ床暖が入ります。
暮らして感じるメリットは
❶ 「タテの温度差」と「ヨコの温度差」がない
❷ ホコリを巻き上げないので空気がきれい
❸ 体の芯まで温まる
まず1点目は、家の中に温度差ができない点。
温められた軽い空気は上にあがるので、サーキュレーターを使わない限り足元が寒くなる「タテの温度差」ができてしまいます。
床暖房は温源が床なので「足元ほっかほか」。輻射熱で下からじんわり温まるので、空気層の上下で温度差が生じにくい。
一条工務店の工場見学に行くと、床暖房とエアコンの2種類の部屋で比較体験ができるよ。
部屋と部屋で温度のムラができるのが「ヨコの温度差」です。
たとえば浴室と脱衣室の温度差が大きいために、冬に多くの人がヒートショックで亡くなっています。
「ヨコの温度差」が少なくなればヒートショック・リスクも減らせます。
何よりも温度差のない家は、毎日の生活が快適。家の中の移動が億劫でなくなります。
旧宅がそうでしたが、廊下が寒いと家の中を移動することじたいが億劫なんですよね。暖房していない部屋は寒いので使わなくなりますし。
全館床暖房ならそういう使わなれないスペースがなくなるので、家族が思い思いに好きな場所で過ごせて家を「広く」使えます。
部分暖房だと「この部屋は暖房してるんだからドアを閉めて」と子供たちにいちいち声掛けしるようになります。
全館床暖房になってこのストレスから解放されました。
2点目のメリットは、 ホコリを巻き上げないので空気がきれいなこと。特に小さいお子さんがいると気になりますよね。
エアコンのように温風が体に当るのあの不快な感じもありません。
床に触れた感じは「冷たくない」という感覚に近いので、小さな子供が床暖房で低温やけどする心配はありません。
3点目のメリットは、体の芯まで温まること。床暖房は足元から輻射熱で暖めるので、部屋全体を均等に暖めることができるからです。
人間の体は頭よりも足元を暖める方が体感温度が上がるので、この点からも床暖房は理にかなっているということですね。
デメリット
全館床暖房の唯一のデメリットは電気代。
正直、夏場のエアコンよりも、冬場の床暖房のほうが電気代はかかります。
我が家の2022年のリアルな電気代をこちらで公開しています↓
旧宅を比べると、電気代は高くなりましたが、ファンヒーターの灯油代が不要になったので、暖房費全体としては安くなりました。
ロスガードの加湿機能「うるケア」がすぐれものなので、水補給も不要で最適な湿度で心地よく生活できてます。
まとめ
床暖房の電気代を節約するコツ
・床暖ONは必ず深夜電力で
・室温19℃を切ったら床暖ON→室温21℃ をキープ【個人差あり】
・深夜帯は「昼間+2~3℃」で設定
お得な節約法
・普段使わない部屋は1~2℃下げる
・床暖とシーリングファンは一緒に使わない
・ヘッダーボックスの前は暖かい
・温度計を準備する
・(耐水害住宅の方)基礎の通風口を閉じる
全館床暖房で生活してみての率直な感想…快適過ぎて、もう、床暖なしの生活は死ぬまでできないと思います^^