家の中の間取りや設備の検討と比べると、玄関ポーチの検討っておろそかになりがちです。
でも来客が最初にアプローチするのが、玄関ポーチ。まさにその家の「顔」ですよね。
この記事では、玄関ポーチを検討するうえで知っておくべきポイントを解説します。
タイルの種類
ヨーロピアンとテラコッタ
「ヨーロピアン」と「テラコッタ」の2つのシリーズから標準で選べます。
・ヨーロピアン ➔シック・モダン
・テラコッタ ➔温かみ・かわいらしさ
といった印象。
目指す家の雰囲気に合わせて選びましょう。わが家はシンプルモダンなので、ヨーロピアンのいちばん落ち着いた色(T2102)を選択。
タイルの大きさは、すべて「33cm✕33cm」です。
外構事業者が使うタイルは30cm四方が一般的だけど、一条タイルは33cm四方だよ
ちなみに玄関ドアから入った土間に貼るタイルも、同じバリエーションから選びます。
御影石
グランセゾンの場合のみ、御影石も標準で選べます。 御影石のメリットは、高級感があって傷がつきにくいこと。
個人的には、正方形のタイルの間の「スリット」(細長い形)がデザイン的に残念ですね。「和」のテイストが強くなり過ぎて。
四角だけを並べたシンプルなデザインのほうが合わせやすいのになあ…と思います。
快適性を左右する3つのポイント
広さ(サイズ)
玄関ポーチの広さの標準は「畳1枚分(幅180cm✕奥行き90cm)」と言われています。一条工務店のタイルは(33cm✕33cm)なので、タイル3枚分。
大人2人が並んで立てる広さ。1人だったら傘を広げることもできます。
ただこの大きさだと玄関ドアを90℃開けたときに、ドアの先がポーチの縁ぎりぎりまできちゃうんですよね。
家に入るときに、ドアをよけて体を引くワンアクションが必要な場合も。おすすめは、タイルもう1枚分奥行きを持たせること。
高さ(階段)
階段の踏面は狭すぎると足を踏み外しやすく危険です。が、広すぎても歩幅を大きくとらなければならず上り下りしにくくなります。
蹴上も高すぎると足を大きく上げる必要があり転倒リスクがあります。が、低すぎても段数だけ増えて上り下りしずらい。
つまり、最適な寸法があるということです。
– | 建築基準法 | おすすめ |
---|---|---|
踏面 | 15cm以上 | 33cm(固定) |
蹴上 | 23cm以下 | 15~20cm |
建築基準法の寸法は「最低の基準」です。快適に上り下りするには踏面をもっと広く、蹴上をもっと低くする必要があります。
一条工務店のタイルは33cm四方なので、踏面は33cmで固定。これぐらいあれば上り下りしやすいですね。
蹴上は15~20cmがおすすめ。
この寸法でシミュレーションすると低すぎると感じる人も中にはいるかもしれません。でも来足腰が弱ったときのことを考えると、蹴上は20cm以下にしておくのがおすすめです。
階段の数は2段までが標準。わが家はプラス1段して、オプション代は33,800円でした。
照明
玄関ポーチのライトは「お出迎え点灯機能」付きの FreePa がおすすめ。
詳しくこちら👇で解説しています。
失敗しないための2つのポイント
ポーチ階段の注意点
玄関まわりの外構工事をする場合に注意すべきポイントがあります。
下の図を見てください。ポーチ前をコンクリート・タイルなどで外構工事をすると、その高さ分「地盤面」の高さがあがります。
コンクリート・タイル施工前の地盤面を基準にして蹴上を等分で計画すると、「失敗例」のように最下段だけ蹴上が小さくなってしまうんです。
コンクリート・タイル施工後の「完成形」で蹴上を等分するには、「成功例」のように最下段の蹴上を大きくとっておく必要があります。
このあたりのプランニングは、外構事業者さんを交えた情報共有が必要。玄関まわりの設計打合せに外構事業者さんも入ってもらって齟齬がないようにしましょう。
ちなみに、わが家の玄関ポーチ階段(タイル施工前)です。最下段の蹴上が大きいのがわかりますよね。
スロープ・手摺りは補助金で
スロープや手摺りを取り付けたい人もいるでしょう。この手の設備は、自治体のバリアフリー補助金の対象になる場合があります。
ただ年度末だとその年度の補助金が既に終了…なんてことも。そんなときは翌年度、別工事にして施工したほうがお得です。
詳細な補助金の条件はこちらから。検索はかんたん。「②バリアフリー化」と「都道府県」を選択するだけ。
まとめ
✔ 玄関ポーチのタイルはヨーロピアンとテラコッタの2つのシリーズから選ぶ。グランセゾンは御影石も標準で選択可。
✔ ポーチ階段の蹴上は15~20cmがおすすめ。最下段の高さに注意。ポーチの打合せには外構事業者さんからも入ってもらう。
✔ スロープ・手摺りを設置する前に、バリアフリー補助金をチェック。