着手承諾が終わった方。「あとは、一条工務店が建ててくれるから、ぜ~んぶお任せ!」なんて考えていませんか?
一条工務店の商品は、高い耐震性がウリです。基礎も建築基準法をはるかに上回る基準でつくりますとHPでも説明しています。
設計書どおりに施工されていれば、です。そのために、施主としてできることは全部しましょう。
基礎をチェックする意味
基礎工事をするのは一条工務店、ではありません。一条工務店と提携している地元の業者です。小規模なところが多いですよね。
当然一生懸命作業をしていただいていますが、職人さんも人間なのでヒューマンエラーもゼロではありません。
そこで、施工状況は一条工務店の現場監督員にしっかり現場をマネジメントしてもらって、かつ十分な検査をしてもらうことが必要です。
せっかくお気に入りの間取りができて、大金を払って家を建てるのに….万が一、基礎工事に施工不良があったら泣くに泣けません。
怖いのは、コンクリート打設した後では、配筋の施工状況が確認できなくなってしまうということです
チェックをするもう一つの意味は、「施主が関心をもって現場の施工具合をチェックしている」というメッセージを先方に伝えることにあります。
ぜ~んぶお任せで特に関心を示さない施主よりも、ちょっとうるさそうな施主のほうが、施工する側でも「しっかりしないと」という意識が働くはず。施主としてやれることは、ぜんぶやりましょう。
施主がやることは3つだけ
基礎工事に入ると、このように鉄筋が組まれていきます。この工程のときに、施主側でもしっかりチェックしておきましょう。
皆さんがやることは、これだけ。
① 建築現場に行って、自分で寸法をはかる
② 不明な点があれば、現場監督に確認する
③ 現場監督に念押しの一言
現場監督に「気が抜けないな」という意識付けができれば目標達成。
①は、自分で工事休みの日に行ってもいいですし、現場監督が現場の確認する日程にあわせて一緒に確認してもOK。
自分だけでやる場合は、メジャーが写り込んだ写真を撮って、必要に応じて監督に送って確認してもらいます。
②は、不明な点は遠慮なく現場監督に確認しましょう。丁寧に対応してくれるます。
③は、最後に現場監督に念押しの一言「引き続き、施工管理よろしくお願いします。わたしもできるだけ現場をみたいと思っています」。
基礎のチェックポイントは6つ
コンクリート打設の段階では、土台はまだできていないのでチェックポイントは6つです。
(一条工務店がウリにしている基準)
❶ 立上がり幅は160mmあるか?
❷ 配筋ピッチは200mmあるか?
❸ 一番太い鉄筋の直径は16mmあるか?
❹ 防湿コンクリートは80mmあるか?(布基礎の場合)
(建築基準法第79条「かぶり」の基準)
❺ 外枠(壁側)から配筋までのかぶりは40mmあるか?
❻ 下(地盤面)から配筋までのかぶりは60mmあるか?
まず、❶~❹を見ていきます。
一条工務店では、基礎のつくりで大きく4点がウリ。建築基準法よりもこんなに高いレベルで施工していますよ、とHPでもアピールされています。
❷ 配筋ピッチは、建築基準法では300mmですが、200mmになり、より細かく鉄筋を入れていきます。
「土台幅」は、後工程になるのでここでは割愛します。
❶ 立上り幅は、建築基準法では120mmですが、160mm施工になります。
配筋は「はいきん」って読むよ。鉄筋を組み立てて配置することだね。
れんきち宅の鉄筋も、20cmピッチ確認できました。
❸ 一条工務店では、3種類の太さの鉄筋で組んでいきます。建築基準法では13mmあればクリアーですが、一条工務店では、配筋の主要部分は直径16mmの鉄筋を使用しています。
❹ の防湿コンクリートは、布基礎の場合に施工されます。ベタ基礎の場合は、もっと厚いコンクリートですね。
次に、❺~❻の建築基準法の「かぶり」について。
「かぶり」とは、かんたんに言うと「スペース」のことです。「かぶり」が少ないと鉄筋が酸化する恐れがあるので、一定のスペースを確保するよう建築基準法で定められています。
❺ 外枠(壁側)からのスペース40mmと、❻ 下(地盤面)からのスペース60mmは、こんなイメージです。
れんきち宅でも、かぶり寸法が確保されていることが確認できました。
まとめ
基礎工事をしっかりチェックして、業者さんに「いい仕事」をしてもらいましょう。